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    • 2023.06.06 Tuesday
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    12月の言葉

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      〜清々しい毎日をおくる〜

       

       今年も残すところあと一ヵ月となりました。この一年を振りかえってみますと、コロナに始まりコロナに終わる一年だったように思います。楽しみにしていた東京オリンピック2020も来年に延期となり、生活スタイルも変容を遂げ、ICTによるコミュニケーションが求められる時代が一気に到来しました。メカやデジタルの世界に弱い私たち高齢者には、まさにコロナは幕末に到来した「黒船」のようでした。また、世界規模でコロナが感染爆発を起こしたことで、はからずも分断された世界が、世界市民、地球市民の意識に立たざるを得ない「つながり」の世界となったのです。

       

       会長先生は12月号「佼成」の中で、一日も早いコロナの終息を祈るとともに、私たち法華経を信奉する者が忘れてはならないことがあるとして、年頭にお示しくださった「即是道場(仏道修行とは、日常生活の中にある)」の精神を再度お示しくださいました。たとえコロナ禍にあっても思いやりの心を忘れてなかったか。自分と考え方の違う人にもやさしく、柔軟にふれあうことができたか。こうした日常の一つひとつを精進の機会にしてきたか、を自問することをお勧めくださっています。

       

       さらに、法華経の法師功徳品の一節にふれ、「法華経の教えを実践し、世に弘める人は、六根(眼、耳、鼻、舌、身、意)が清らかになる」と述べられ、「即是道場」の実践こそ、清く、おだやかな気持ちでものごとを受けとめ、毎日を清々しく過ごすことができると説かれました。かつて会長先生は、「仏道は見方道でもある」と仰いましたが、例えばコップに水が半分あるのを見て、「半分しか残っていないとみる(不足の見方)か、半分も残っているとみる(肯定的見方)か、誰かが半分残しておいてくれたとみる(感謝の見方)かによって、自身の心に及ぼす影響はまったく違ってくる」のです。こうした見方を教えによって日々鍛錬してきた私たちは、置かれている環境や条件の中で、いかに豊かな、清々しい見方を発揮できるか、「即是道場」はそれを教えているのです。

       

       先日、通勤電車の中で三人の高校生が談笑していました。うち一人はマスクを着けていましたが、あとの二人はノーマスク。近くにいた私の心は穏やかではありません。次の瞬間「なにしてんのや!」と注意したい気持ちも動きましたが、経験上怒りの心で注意しても通じるわけがありません。反発を招くばかりです。日頃から会員さんに「相手の身になって考えることが大事ですよ」とお伝えしていることを思い出し、「きっと話に夢中になって、マスクを着けるのを忘れるほど楽しいのだろう」と怒りの心をグッとおさめ下車しました。

       

       幸いにもその高校生が持っていたバッグから学校名が分かりましたので、以前会長先生から教えていただいた真言「おんにこにこ 腹立つまいぞや ソワカ」を声に出して唱え、心が落ち着いてから学校に電話をかけ、今朝の電車の様子を静かにお伝えしました。「きっと話に夢中になってマスクを着けるのを忘れたのだと思います。しかし、公共交通機関の中ですので、御校のことも考え、今一度全校生徒に公共の場や通学時でのマスクの着用をお願いしていただけますか」とお話ししたところ、電話を受けた職員さんが大変恐縮して「全生徒に徹底させていただきます。ご連絡いただき有り難うございました」と気持ちの良い応対をしてくださいました。

       

       後日、同じ電車で三人の生徒さんにお会いしましたが、三人ともしっかりマスクを着け、静かに談笑していました。怒りは通じませんが、相手を思う心は通じることを、この高校生たちを通じて改めて教えていただきました。これも緊張の続くコロナ禍だからこその学びと感謝する次第です。

       

       むすびに会長先生は、「いつでも、どこでも、誰に対しても、思いやりとやさしさ、そして温かな気持ちを忘れない菩薩であれ」と私たちを菩薩と拝み、励ましてくださっています。年末には各家庭で大掃除をしますが、心のすす払いも忘れずに、清々しい新年を迎えたいものです。この一年を振り返って、あなたの胸には、仏のどんな励ましの声が聞こえますか?

       

      合掌

      京都教会長 中村憲一郎

      【佼成12月号はこちらからご覧頂けます】

      【朗読版はこちら



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